ガラスの基礎知識

私たち人間が普段何気なく接しているガラス。しかし、ガラスが今日のような役割を果たすに至るまで様々な苦労や、素晴らしいアイデアが生まれていたのはご存じだろうか。

ガラスの歴史を簡単に説明したいと思う。

日本でのガラスは、岡山市の鹿田遺跡での発掘が確認されたガラス工房が最古のものではないかと言われている。 このガラス工房は弥生時代の後期のものと思われ、時代はおそらく2~3世紀のものと思われる。 ただし、この鹿田遺跡で発掘されたガラス製品は、日本で製造したものか、外国からやってきたものかは判別がついていないという。

その後日本では古墳時代になると、朝廷の命を受けたガラス職人たちが勾玉や腕輪などのガラスの装飾品を製造しはじめ、またそれらの製品の精度は時を重ねるにつれ技術の進化とともに増していくこととなる。

現在私たちが使用しているガラス製品の子孫は、16から17世紀ごろに中国や南蛮の方から江戸や大阪のガラス屋へ伝えられた。
当時、ガラスはまだガラスという呼び名ではなく、ポルトガル語やオランダ語のなまりを残したビードロ、ギヤマンなどと呼称されていた。
しかし、のちにガラス製造発展のためイギリスからガラスの技術指導者を招いたことをきっかけにガラス製造がイギリス方式にシフトしたのだが、それに伴ってガラスのことをGLASSと呼んだためガラスと呼ばれるようになっていったのである。